2007 年
12 月
9 日
カテゴリ:議会報告
廃プラ焼却でダイオキシン汚染リスクは拡大、プラの資源化を!
〜第4回定例会 薗部典子の一般質問−3の2〜
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たくさんの廃棄物処理施設を抱える江東区の廃棄物行政−2
800万人を超える人口密集地の23区で、2008年度からプラスチック全量焼却が開始されます。江東区も10月1日からモデル収集・焼却実証確認が始まっています。 昨年度の4区のモデル実証確認で基準をクリアしているから燃やしても安全という評価ですが、本当にそうなのでしょうか。 公表されているデータをみても、私だけでなく普通の区民は、安全といわれれば「そうかな」とおもいながら、「でも、どこがどう安全なのかが良くわからな」いというのが本音で、調査方法やデータの示す意味を読みこなすことができません。
そこで、区民自らが自分たちの暮らす環境の安全性を確認するための環境指標を持とうと、カンパを集め松葉を採取して大気中のダイオキシン調査を行いました。 松葉による調査はアメリカ合衆国環境保護庁(EPA, Environmental Protection Agency )によりオーソライズされた方法で、EU諸国ではダイオキシンモニタリング対象試料としてドイツやオーストリアなどで採用されています。 日本の大気中のダイオキシンの測定は年間平均と言っても春・夏・秋・冬のたった4日間の平均であることと比較すると、松葉による調査は、より実態にあったデータを得ることができるモニタリング指標といえます。 今年3月に採取した松葉の測定・分析結果によると、江東区臨海部が全国平均の8倍の0.41 pg-TEQ/m3(以下単位省略)、江東区全域が同7倍の0.36 pg-TEQ/m3と高く、2006年度の同様の調査の中で最も高い値を示しました。
日本のごみ焼却施設は、ドイツの60、アメリカの148と比べ、桁違いに多く1300を超える世界一の焼却大国です。環境省によると、日本のダイオキシンはその8割が家庭ごみの焼却由来です。1999年の国連発表によると、日本は世界のダイオキシンの約半分を排出、世界一のダイオキシン汚染大国でもあるわけです。 日本の大気中ダイオキシン濃度基準0.5 5 pg-TEQ/m3は、野放しの焼却が行われていた1999年に甘く設定された基準で今や意味がないといわれ、国の基準をクリアしているから問題はないとは決して言えないのです。 ダイオキシンの値は都市部が高いのですが、2005年度の全国平均0.051 pg-TEQ/m3でも国際的に見ると、EUやアメリカの都市の5〜6倍の高さですから、世界的に見て今回の松葉調査における臨海部の0.41 pg-TEQ/m3という値の高さがわかります。 その原因は、臨海部には、複数の焼却関連施設が林立し、1年を通じてふく北北東の風によって23区内の清掃工場の影響が累積的に及んでいるせいではないかと指摘されています。
さらに、重金属汚染を心配して、EUで規制している焼却施設の排ガス中の12種類の重金属(カドミウム、鉛、ヒ素、水銀、クロム、タリウム、アンチモン、コバルト、銅、マンガン、ニッケル、ヴァナジウム、およびその化合物)の調査もおこなわれ、先週、松葉の採取が終了し、年内か年初めには分析結果が出るそうです。 全面焼却開始1年後の2009年度には、再度松葉による大気中のダイオキシンと重金属の調査を行い、どのような影響があったのか市民の監視を続けると聞いております。
日本一の新江東清掃工場をはじめ、現在事故で休止中の日本最大級の灰溶融施設など、臨海部のさまざまな廃棄物関連施設や、23区内の清掃工場による累積的負荷は、松葉の調査の結果からも、来年度から本格的に実施されるプラスチックごみの焼却による江東区が背負っているリスクの大きさを示しています。 多大なリスクを負う江東区が、今すべきことは、ゴミの分別を徹底し、拡大生産者責任のもとに、生産者に対して、物をつくる段階からゴミになるものを減らし有害物を減らすよう義務付けていくことではないでしょうか。 資源化にお金がかかるからと、資源化の拡大に二の足をふんでいては、区民の健康は今後ますます脅かされることになります。多大な環境負荷を負う江東区は、区民の健康へのリスクを回避し、循環型社会づくりを推進するために、拡大生産者責任を追及し、不十分とはいえ容器包装リサイクル法によるプラスチックの資源化に向かうべきです。
質問2 ごみ政策の転換によって予想される区民への影響や付加に対して、区民の健康を守る責任は区にあると考えるが、認識は? 答弁⇒ 現在行われている新江東清掃工場での実証確認で、ダイオキシンなどの有害化学物質が基準以上に検出された場合には、焼却炉の停止を求めるなど、区民の健康に影響を及ぼさばいよう、迅速な対応を取っていく。
質問3 江東区は循環型社会づくりを方針とし3Rを進める立場から、「拡大生産者責任」を求めていくとしているが、容器包装プラスチックの資源化をせずに、どのように「拡大生産者責任」を追及するのか、また、「拡大生産者責任」に対する認識は? 答弁⇒ 拡大生産者責任は、区の一般廃棄物基本計画で、減量のための重要事項として位置付け、実現を図っていくこととしている。現在、他の自治体と連携し、容器包装リサイクル法における収集運搬・選別保管への費用負担や家電リサイクル法における対象品目の拡大等を国などへ働き掛けおり、拡大生産者責任の進展のため、法改正などを強く求めていく。
質問4 江東区は率先して容器包装プラスチックの資源化を進めるべき、区の見解は? 答弁⇒ 容器包装プラスチックの資源化により、清掃工場へ搬入されるごみ量は減少するが、分別回収された廃プラスチックの半分程度が残渣として焼却処分されることや、選別保管施設の確保が困難なことなど多くの課題がある。しかし、一般廃棄物基本計画の施策として、リサイクル品目拡大の検討も示されていることから、容器包装プラスチック類についても、今後、環境審議会で検討していく。
質問5 江東区の環境は、区内にあるさまざまな廃棄物処理施設とともに23区全域の清掃工場の影響を受けています。容器包装プラスチックの資源化を決めていない10区に対して、資源化を求めていく必要があると考えますが、区の見解は? 答弁⇒ 区長会で廃プラスチックのサーマルリサイクル実施が確認された際、ペットボトルは23区で資源回収体制を拡充し、その他のプラスチックは各区の判断で再生利用を推進するとされた。この方針に沿って、各区がその考え方や実情に応じた資源化施策を展開しており、その取り組みを見守っていく。 (答弁 山崎孝明区長/長島英明清掃リサイクル課長)
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